02.10.2019

ワークショップ「授業のテーマとしてのヘイトスピーチ - 日本とドイツにおける民主主義教育」

現代の社会、特にインターネット上においてヘイトスピーチと呼ばれる行動が増加しています。そこで悪意、言葉の暴力、差別のターゲットとされるのは主に、移民やLGBTQのようなマイノリティです。子どもでも日常で様々な形でヘイトスピーチに接する機会が増え、ソーシャルメディア以外でも通常の学校生活でこうしたヘイトスピーチを経験するようになっています。FES東京事務所は、ドイツと日本の教員を招いて意見交換を行い、関心を高め人種差別や学生間の攻撃的行為を防ぐための様々なアプローチを検討する場を設けました。

近年、多くの国でいわゆる「ヘイトスピーチ」と呼ばれる行動やコミュニケーションが増加しています。ヘイトスピーチとは口頭やオンラインでの悪意に満ちた、誹謗攻撃を含む扇動的メッセージを指しています。

 

ドイツでは、ヘイトスピーチのターゲットとなるのは主にムスリムやユダヤ人、難民、移民、亡命者、同性愛者、障害者やホームレスとなっています。日本では、在日韓国・朝鮮人がヘイトスピーチを受けてきています。ドイツと同様に、日本でもこの現象は広がってきています。いわゆるヘイトスピーチは、多くの国家主義的組織の主導によって行われていることがほとんどですが、学生も積極的に関与していたり、ターゲットとなっているということも報じられています。

 

日本とドイツはいずれも歴史を振り返ると人種差別的考え方が支配していた暗い過去がありますが、その後の歴史との向き合い方が両国では異なりました。

 フリードリヒ・エーベルト財団(FES)は、ビーレフェルト大学との協力の下、日本とドイツの教員を招き、こうした過去の克服の際の相違と類似について議論する場を設けます。このような交流によって、最近の社会的動向(ヘイトスピーチ等)にも反映させる可能性が開かれ、新たな視点で観察し分析することが可能になります。日本とドイツの教員が共に議論を深めることで、ヘイトスピーチといったテーマの理解そして解決のアプローチの発展につなげられるかもしれません。

 

 

ワークショップ 「授業のテーマとしてのヘイトスピーチ -日本とドイツにおける民主主義教育の諸側面に関する交流」

 

日程: 20191013日~15

会場: 東京、上智大学

 

協力: ビーレフェルト大学、フリードリヒ・エーベルト財団(FES)東京事務所

 

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